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OB INTERVIEW

OBインタビュー

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2006年(平成18年)卒業

株式会社三井住友銀行
弁護士

増田 裕平

1988年生まれ。2000年攻玉社中学校に入学。2007年慶應義塾大学法学部政治学科入学。2011年同大学を卒業。同年早稲田大学大学院法務研究科入学。2013年修了。同年司法試験に合格し、司法修習生に。2015年株式会社三井住友銀行入行。現在に至る。

自分の頭で考え、人生をちょっと楽しく。
答えの見えない時代に挑む、
逞しさを培った6年間。

攻玉社での学校生活は
どんな印象でしたか

男子校らしい6年間だった気がします。私が入学した頃は、昭和の「元気」だった時代の名残があり、ちょっと強面な先輩と、とても屈強な先生方がいらっしゃいました。系譜を継いだか、継がずか、生徒は、皆何か面白いことをしてやろうという想いがあって、多少羽目を外すこともありましたが、先生は厳しいながらもそのパワーを駆使した押さえつけるような怒り方をすることはなく、自由な雰囲気でしたね。
入学初日から、和気あいあいとしていましたが、定期試験の一週間前になると仲間内で自主的に「勉強しよう!」という雰囲気になりました。試験の点数や順位も出るので、生徒同士の競争心を煽る仕組みがあったのかもしれません。毎日コツコツというよりも目標に向かって短期集中型のメリハリの効いた学習スタイルが身に付き、私の場合は、後に司法試験に挑んだ際にもこの方法がとても効果的でした。
教材については、生徒のレベルに合わせたカリキュラムやオリジナルのプリント等を使って先生方が熱心に指導してくださいました。授業でも、生徒が一方的に先生の話を聞くのではなく、例えば授業の最初に先生が自分の話をして、コミュニケーションをとりやすい環境を作ってくれたりして、生徒たちも活発に発言していました。6年間、持ち上がりで見ていただく先生が多いということもあって、先生と生徒の距離は年々近くなっていったように思います。卒業してからも学校に遊びに来たり、先生も交えて集まることもよくあり、そういう絆を大切にできるのが、特にいい校風だと思いますね。

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大学受験については
いかがでしたか

先生達が受験に対する“数字”にばかりこだわらず、親身になって指導してくれるのがいいところだったと思います。私の場合も、志望校を無理だから変えろというような指導はなく、目指すなら難しいところに臆せず挑戦しろと背中を押してもらいました。現役の時は、挑戦が度を過ぎたか、どこの大学にも合格しませんでしたが。
あとは、中学一年生の時から毎年配布されていた先輩たちの「合格体験記」がためになりましたね。有名大学に合格した例だけでなく、体験記を広く募って集まった記事を掲載するもので、そこには、勉強の仕方や使っていた教材、苦手科目だけ塾に通っていたといった先輩方のリアルな体験が、隠すことなく書いてある。その情報が結構重要で、受験生は色々な選択肢があってどれを実践すべきか迷うんですが、体験談を参考にできるというのは心強く助かりました。身近な攻玉社の先輩たちの、ねじ曲げられていない情報を沢山与えてもらい、その中から自分自身で選択し実践する。先生たちは、いつでも手伝うよというスタイル。そうやって受験勉強を通じても自主性を伸ばしてくれていたんだと思います。

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大学や社会人生活で
攻玉社での学びを活かせたことはありますか

攻玉社では人とのコミュニケーションの取り方を学んだ気がします。それから、自分の頭で考えて選び取ること。「言われたことをやります」というだけの人間にはなっていないんじゃないかな。その原点が、ここで過ごした6年間だったと思います。ある意味放任なんですけどね。
特に、これからの先の見えない時代、社会全体がどうなるか分からず、答えもない、教えてくれる人もいない中では、人間的な逞しさや、どんな環境でもちょっと面白く生きようといった気持ちの強さは大事だと思っています。今回のパンデミックで、世界中で苦しんでいる方々がいて、生活も制限され、どうしても暗い話題が先行しがちです。こういう時だからこそ、やっぱり「楽しく」とか「面白く」とか、そういうのを大切にしたい。攻玉社はそうした生き方を大切にしている学校だったから、それが今も自分の中に生きている気がします。

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最後に、在校生や受験生へメッセージを

とにかく先生や友達と楽しく6年間過ごしてください。卒業した後も僕みたいに、また学校に遊びに来て欲しいです。社会に出てからも、会社の中で攻玉社の先輩後輩に出会うと学生時代の話で盛り上がりますし、こうした繋がりは社会生活でも大切なので、ぜひ学校を好きになりましょう。目の前の試験だけが全てではないということも伝えたいです。失敗を恐れず伸び伸びとチャレンジして下さいね。人生は100年ありますから。

取材撮影:2020年7月11日

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社会で活躍する先輩が語る

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